『ロッキー』を観て夜の街が印象的だったというメモ。
最近『ロッキー』を観直した時、夜の街が印象的な映画だったんだなと感じた。
特にロッキーとエイドリアンのデートシーン。
夜の街といっても派手な店が並んでいる訳じゃなくて、寂れた通りを歩く二人を捉えている。
何も無いからこそロッキーはエイドリアンの気を惹く為にとにかく喋り続ける。
その姿が微笑ましくていつまでも観ていたくなる。
で考えてみて、自分って以下の要素が好きだなと。
・時間帯が深夜の街
・通りに寄れる店が無いor営業時間を過ぎて閉店している
・街中を歩く二人
何も無くて静かだから、状況に取り残された二人は黙るか喋るしかない。
それを機にコミュニケーションが発生し、二人だけの時間が流れ始める。
この瞬間と間延びしているような雰囲気が好きなんだと思う。
そこでいまパッと浮かんだ映画を二つ。
『マイキー&ニッキー/裏切りのメロディ』
『その街のこども』
『マイキー&ニッキー/裏切りのメロディ』
映画監督としても有名なジョン・カサヴェテス、『刑事コロンボ』のピーター・フォークによるほぼ二人芝居といった映画。二人の距離間と会話の応酬、無言の時間がサスペンスになるのが印象的。お店に入って待つ場面もあるけど、夜の街中にいる時が印象的だから頭に浮かびました。
『その街のこども』
元々NHKのドラマとして放送された作品が映画として再編集して劇場公開した一本。
こちらは先に書いた「黙るか喋るしかない状況」が起きて、
二人が内に抱えていた記憶を紐解いていく。その過程が何だか胸に染み渡ってくる。
脚本は渡辺あやさん。この方の脚本は台詞一つ一つが刺さってくるから好きだし、
演出の井上剛さんもNHKのドラマ演出陣の中でも特に好きな人。
まだ未見の方は是非観て欲しいなぁと思える一作です。
他に細かいところでいうと『ブルーバレンタイン』の過去パートで
街の片隅でウクレレを弾く男とステップを踏む彼女、という描写が良かった。
撮影がカッチリしてるけど『タイヨウのうた』のYUI歌唱場面も。
夜とストリートミュージシャンの関係も切っても切れない関係なのかもしれません。
とか書いていたらリチャード・リンクレイター監督の『ビフォア』シリーズもあったなーとか。
実は考えれば考えるほど意外と浮かぶ?